私は福岡県福岡市の片田舎で生まれ育った。誰よりも汚い博多弁を流暢にしゃべる。両親はもちろん、近所に住んでいた叔父家族も博多弁だから、私は生粋の博多っ子なのだろうとずっと思いこんでいた。しかし、区役所へ父の戸籍謄本の写しを取りに行って、意外なことを知った。
父は樺太(サハリン)生まれと書いてあった。驚いた。母は鹿児島出身だから、ひどく端と端で生まれた者同士が恋に落ちたものだと少し呆れた。どうりでケンカばかりしていたはずだ。どうりで私のような修まり悪い落ち着きのない人間が生まれたはずだ。納得納得。
今年、小金を貯めて、流氷でも見にいこうかなぁ。